2025/03/06 16:30
フェアトレードとコーヒーの価格 〜 生産者が決められない現実 〜
コーヒーは世界で最も愛される飲み物のひとつですが、その価格がどのように決められているかご存じでしょうか?実は、多くのコーヒー生産者は、自分たちの作ったコーヒーの価格を自分で決めることができません。
コーヒー価格は「生産者」ではなく「市場」が決める
コーヒーの価格は、主にニューヨークやロンドンの国際取引市場で決定されます。この市場価格(C価格)は、気候変動、投機、通貨変動などの外部要因によって大きく変動します。そのため、
どれだけ手間をかけて高品質のコーヒーを作っても、市場価格が下がれば収入は減る
収穫や加工にかかるコストが上がっても、売値を自由に設定できない
生産者は価格交渉の余地がほとんどない
といった厳しい現実に直面しています。
フェアトレードが生産者を守る仕組み
フェアトレード認証のコーヒーは、こうした問題を解決するために、最低保証価格 を設定し、生産者が適正な収入を得られるよう監査×認証を利用しながら支援していますが、現在では「最低保証価格」を「市場価格」が大きく上回っているので実はあまり意味がなくなっている可能性が。
(市場価格に合わせて最低取引価格は上昇するとは言われているものの、、明確な基準は明示されていないんですよね)
それでも社会開発費用などは追加で載ってくるところもあるので、全く意味がないということでもないと思うのですが。
では、どういったフェアトレードであれば、生産者を守りながら、私たちも美味しくコーヒーをいただけるのでしょうか。
長期的な取引関係:生産者が安定した収益を確保できる
直接提携型のフェアトレード:生産者とロースターや販売者が直接顔が見える関係を築き、直接的にコミュニティにお金を落とすこと
これにより、生産者は市場の価格変動に左右されず、持続可能な生産を続けることができます。
直接提携型のコーヒーをマリポサコーヒーでは取り扱っています。
もう少し説明をします!
直接提携型のフェアトレードとは?
近年、従来の最低取引価格×監査型によるフェアトレード認証に加えて、「直接提携型フェアトレード(Direct Trade)」 という取り組みが注目されています。これは、
生産者とロースターや販売者が直接契約を結ぶ ことで、中間業者を減らし、生産者がより高い利益を得られる
品質に応じ適正な価格を支払う ことで、生産者がより良いコーヒーを作るモチベーションを高める
長期的なパートナーシップを築く ことで、生産者の技術向上や農場の発展につながる
という特徴があります。直接提携型フェアトレードでは、価格が市場価格ではなく、品質と生産者の労力に応じて決まるため、より公正な取引が可能になります。
現在わたしは直接提携型で取引をされているコーヒー豆の輸入商社様からコーヒーを購入させていただいています。
もちろんダイレクトトレードをしたいですが、まずは地盤固めからですね・・・
これはコロンビアのカリという都市にある農園でオーナー夫婦と二人で撮った写真です。
このおふたりは直接提携型のフェアトレードを意図されていましたが、どうしても難しくコロンビア国内のみで販売を決めたそう。。
彼らにとっての障壁もあります・・・
フェアで豊かな世界を作る上で私たちができること
コーヒーの価格が生産者の手で決められない現状を変えるには、消費者の選択 が大きな力になります。
フェアトレードコーヒーを選ぶことで、
生産者が適正な対価を受け取れる
持続可能な農業や環境保護につながる
高品質なコーヒーを適正な価格で楽しめる
さらに、直接提携型フェアトレードのコーヒーを選ぶことで、
生産者が自ら価格を設定し、適正な報酬を得られる
消費者が生産者とより近い関係を築ける
というメリットがあります。
日々の一杯が、生産者の生活を支え、公正な取引を広めることにつながります。
ぜひ、次にコーヒーを選ぶときは、「このコーヒーは誰が作り、どのように価格が決められたのか?」と考えてみてください。
私も1消費者として、1ブランドオーナーとして、日々自分に問い続けます。
こちらの写真はペルーの産地でとってきました(2023)
赤ちゃんずいぶん大きくなっただろうなあ
この産地のコーヒーはこちら。
🌱 フェアトレードコーヒーをチェックする https://sensacion.base.shop